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鈴木みどりメディア・リテラシー研究基金 Suzuki Midori Media Literacy Research Fund
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2006年 お知らせ What's New?
    情報掲載日2006年8月31日
  • 「鈴木みどりメディア・リテラシー研究基金」を設立しました。
       メディア・リテラシー分野における若手研究者への研究助成を目的とした「鈴木みどりメディア・リテラシー研究基金」が、2006年7月、当研究所に設立されました。
     この基金は、鈴木みどり氏(元立命館大学教授、元NPO法人メディア・リテラシー研究所所長。2006年7月23日逝去)により当研究所に贈られた寄付金を基に設立されたものです。
     メディア・リテラシー分野の若手研究者が奮って応募されます様期待しています。
    「鈴木みどりメディア・リテラシー研究基金」
    情報掲載日2006年8月31日
  • 訃報 鈴木みどり所長逝く
     当研究所の鈴木みどり所長が、2006年7月23日に乳ガンのために急逝しました。ここに鈴木所長の略歴並びに主な業績、訃報に寄せられた海外からのメッセージをお伝えします。
     鈴木所長は、市民の視座からメディア・リテラシー研究における理論と実践の統合をめざしその分野の著書、論文、翻訳を多数発表してきました。また、2006年7月には若手研究者の育成を目的として「鈴木みどりメディア・リテラシー研究基金」を創設しています。
     慎んで哀悼の誠を捧げ、研究所員一同、鈴木みどり所長の遺志を引き継ぎこの領域の発展を目指していきます。

    ●鈴木みどり所長 略歴
     日本大学藝術学部卒業、アメリカ・カリフォルニア州スタンフォード大学大学院にて修士号(マスコミュニケーション学)取得。以降、ジャパンタイムズ勤務、日本大学藝術学部非常勤講師を経て、1994年4月、立命館大学産業社会学部の教授となる。この間、1977年にFCTを創立して以来、代表者を務める。

    ●主な業績
    <著書>
    ・ 『テレビ・誰のためのメディアか』學藝書林、1992年
    <編著書>
    ・ 『テレビと子どもーどう見ているか!どう見せるか』学陽書房、1981年
    ・ 『メディア・リテラシーを学ぶ人のために』世界思想社、1997年
    ・ 『メディア・リテラシーの現在と未来』世界思想社、2001年
    ・ 『Study Guide メディア・リテラシー [ジェンダー編]』リベルタ出版、2003年
    ・ スキャニング・テレビジョン日本版(ビデオパッケージ)、イメージサイエンス、2003年
    ・ 『新版Study Guideメディア・リテラシー入門編』リベルタ出版、2004年
    <共著>
    ・ 山本武利編『現代広告学を学ぶ人のために』世界思想社、1998年
    ・ 村松泰子、ヒラリア・ゴスマン編『メディアがつくるジェンダー・日独の男女・家族像を読みとく』新曜社、1998年
    ・ 岡満男・山口功二・渡辺武達編『新版 メディア学の現在』世界思想社、2001年
    ・ 井上真理子他編、『社会病理学講座第2巻 欲望社会?マクロ社会の病理』学文社、2003年
    ・ 笠松幸一・和田和行編著『21世紀の倫理』八千代出版、2004年
    ・ 竹内郁郎・小島和人・橋元良明編、『新版メディア・コミュニケーション論?』北樹出版、2005年
    <翻訳書>
    ・ ジェリー・マンダー著『テレビ・危険なメディアーある広告マンの告発』時事通信社、1985年
    ・ カナダ・オンタリオ州教育省編、FCT訳『メディア・リテラシー』リベルタ出版、1992年
    ・ マイケル・J・アーレン著『戦場からリビングルームへ』東京書籍(アメリカ・コラムニストシリーズ14)、1993年
    ・ キャサリン・A・マッキノン著『フェミニズムと表現の自由』明石書店、1993年(共訳)

    FCTメディア・リテラシー研究所、所長、鈴木みどり氏の訃報に対し海外のメディア・リテラシーに取り組むNPOグループや研究者より弔辞を頂きました。以下にその一部の日本語訳を掲載します。

    ジョン・プンジャンテ氏
    カナダオンタリオ州、イエズス会コミュニケーションプロジェクト(Jesuit Communication Project)代表

    鈴木みどりさんの訃報を知らせるメールを大きな悲しみを持って読みました。みどりさんの30年以上にわたる、FCTにおけるメディア・リテラシーについての書籍、講演、教育業績に匹敵するものは他にはありません。日本でメディア・リテラシーを広め発展させていくという彼女の努力が、メディア・リテラシーを著しく進展をさせ、日本の学生達が日本以外の国を見つめ、そこからメディア・リテラシーをさらに学ぶことによって日本でメディア・リテラシーを実践していくという流れを生み出しました。これらすべてが日本でのメディア・リテラシーの発展を促進しました。

    みどりさんは、メディア・リテラシーをまさに「グローバル・ビレッジ」の一部であると見ていました。彼女自身、世界を旅し、学生や仲間と共に数多くの会議に参加しただけでなく、学生を外国のメディア・リテラシー活動から学ばせ、日本にどう適用していくかを考えさせました。これらすべてが日本でのメディア・リテラシーのすばらしい発展に寄与することになったのです。

    個人的にも彼女の死に私は大きな損失を感じています。みどりさんは私を3回も日本に招待いて下さり、篤くもてなして下さいました。一緒に食事をしながらメディア・リテラシーについてだけでなく、様々なことについて話し合いました。特に前回の日本訪問では、彼女と学生さんが京都のお寺、店、レストランなどを訪ねるすばらしいツアーをアレンジして下さいました。会議外のところで、私たちは笑いながら本当に楽しい時間を過ごしました。クリスマスにはカードを交換しあって、お互いが仕事や生活でどうしているかを知らせ合いました。

    本日、私はみどりさんとの思い出を私の心の奥深くに刻み込みます。なぜなら、心のなかにその人を刻みつけていれば、その人を失うことはないと信じているからです。そして私がこの思い出を顧みるとき、みどりさんは私の人生の中に再びよみがえるのです。

    みどりさんは偉大な方でした。多くの方が彼女の死を惜しむでしょうが、メディア・リテラシーにおける彼女の日本での業績はいつまでも残り、彼女の学生さん達がその仕事を引き継いでいくでしょう。そのことは彼女を非常に喜ばせているに違いありません。

    カナダ・メディア・リテラシー協会の代表者として、そして全協会員の弔意を代表して、ここに心からお悔やみを申し上げます。私の祈りはこの悲しみのなかで、皆さま、そしてみどりさんのご家族と共にあります。

    Jesuit Communication Project ジョン・プンジャンテ

    テリー・ハルマノ氏
    WACC(World Association for Christian in Communication)コミュニケートするキリスト者世界協会より

    WACCは、フェミニストであり、提唱者、指導者、助言者である鈴木みどりさんの訃報に触れ深い悲しみにあります。みどりさんはWACCの個人会員であり、何年もの間、WACCのアジア地域のプログラムに関わって下さいました。アジア地域の役員であったときにはWACCの中央委員会の議長として活躍されました。彼女はこれら両方の仕事を通じて、WACCとそのコミュニケーション世界の中で女性の問題を強調してきました。

    鈴木さんのコミュニケーションに対する関心は、彼女が早くからメディア・リテラシーに興味を持ったことに見られます。これが20年間にわたる彼女の関心とキャリアを形成していることからもわかります。彼女が社会に対するメディアの影響に関心を持ったことも、アジア女性ネットワーク(ANWIC)の創設メンバーとなったことと深い関わりがあります。彼女はそこでは常に運営委員会のメンバーでした。また、WACCの1995年から2000年の世界メディア・モニタリングプロジェクトにも活発に関わり、その運営委員でもありました。

    鈴木さんは1994年から65歳で2006年7月23日にお亡くなりになるまで京都立命館大学社会学部の教授を勤められました。それ以前にFCT市民のテレビとメディアフォーラムを1977年に設立され、多くの「メディア・ウォッチ・プロジェクト」を実施し促進していらっしゃいました。その結果、子どものテレビ視聴に関する問題や、日本のメディアに見られるジェンダー・ステレオタイプなどについて多くの指摘をしていらっしゃいました。

    WACCは、メディアとジェンダーに関する公平性を追求した友人として、変革を求めて闘った仲間として、そして彼女をいつまでも忘れない友人、学生、WACCのメンバーの兄弟姉妹として、鈴木みどりさんの人生とメディアに対する証人としての働きに対して、心から感謝を捧げたいと思います。

    テリー・ハルマノ

    ウーボンラット・シリユヴァサック氏
    タイ、チュラロンコン大学教授

    みどりさんは私の親友であり仲間でした。私たちは心から彼女を慕っていました。彼女の模範的な仕事のやり方と、特徴的な性格はいつまでも私たちの記憶に残ることでしょう。特に、私自身は彼女をメディア研究と女性研究の最も献身的な市民であり、教師だと感じていました。彼女の死はすべての人びとにとって大きな損失です。しかし、彼女の業績とその残してくれたものは私たちと共にあるのです。

    私たちANWIC(コミュニケートするアジア女性)の仲間達、タイの友人達はみどりさんのご家族、友人、学生の人たちに、心からのお悔やみを申し上げる次第です。

    ウーボンラット

    ディーディー・シンクレアー氏(カナダ)

    今日、ジョン・プンジャンテさんから鈴木みどりさんの訃報をお聞きし、悲しみに暮れています。本当に悲しいメッセージです。

    私は2000年サミットの会議で、私がみどりさんの6人の学生の宿を確保してあげた折りに、みどりさんと知り合いました。私たちはみんな会議の内容に没頭し、夜には西洋のポップカルチャーを楽しみました。そのお返しに私は2002年の春に日本に御招待頂きました。

    そのとき、みどりさんは非常に面白い日本訪問をアレンジして下さいました。カナダを訪問したすばらしい学生さんを私の案内役にして下さり、私の旅行の間中、通訳をし行動をともにしてもらいました。そして修士のクラスで講義をして、夕食を取りながら様々なディスカッションをしました。こんなこともありました。ある夜、みどりさんが自分のアパートの鍵をなくされました。そのとき、とても親切なご主人が夜中に東京から別の鍵を持って京都までいらっしゃったのです。

    彼女にはエネルギーがあり、多くのアイデアを持っていました。熱心な研究者で人生を存分に楽しんでいました。学生達は彼女を愛し、尊敬していました。彼女は私たちが個々の文化を越えて思考を広げるように促しました。この旅行は私の人生の思い出に残るものでした。私はいつも彼女ともう一度会いたいと思っていました。プンジャンテ氏がおっしゃったように、私たちの心深くに彼女の思い出は残っています。私の心からのお悔やみと祈りを、私の友となった御家族と学生の方々と共に捧げます。

    ディーディー・シンクレアー

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