鈴木みどりさんの訃報を知らせるメールを大きな悲しみを持って読みました。みどりさんの30年以上にわたる、FCTにおけるメディア・リテラシーについての書籍、講演、教育業績に匹敵するものは他にはありません。日本でメディア・リテラシーを広め発展させていくという彼女の努力が、メディア・リテラシーを著しく進展をさせ、日本の学生達が日本以外の国を見つめ、そこからメディア・リテラシーをさらに学ぶことによって日本でメディア・リテラシーを実践していくという流れを生み出しました。これらすべてが日本でのメディア・リテラシーの発展を促進しました。
みどりさんは、メディア・リテラシーをまさに「グローバル・ビレッジ」の一部であると見ていました。彼女自身、世界を旅し、学生や仲間と共に数多くの会議に参加しただけでなく、学生を外国のメディア・リテラシー活動から学ばせ、日本にどう適用していくかを考えさせました。これらすべてが日本でのメディア・リテラシーのすばらしい発展に寄与することになったのです。
個人的にも彼女の死に私は大きな損失を感じています。みどりさんは私を3回も日本に招待いて下さり、篤くもてなして下さいました。一緒に食事をしながらメディア・リテラシーについてだけでなく、様々なことについて話し合いました。特に前回の日本訪問では、彼女と学生さんが京都のお寺、店、レストランなどを訪ねるすばらしいツアーをアレンジして下さいました。会議外のところで、私たちは笑いながら本当に楽しい時間を過ごしました。クリスマスにはカードを交換しあって、お互いが仕事や生活でどうしているかを知らせ合いました。
本日、私はみどりさんとの思い出を私の心の奥深くに刻み込みます。なぜなら、心のなかにその人を刻みつけていれば、その人を失うことはないと信じているからです。そして私がこの思い出を顧みるとき、みどりさんは私の人生の中に再びよみがえるのです。
みどりさんは偉大な方でした。多くの方が彼女の死を惜しむでしょうが、メディア・リテラシーにおける彼女の日本での業績はいつまでも残り、彼女の学生さん達がその仕事を引き継いでいくでしょう。そのことは彼女を非常に喜ばせているに違いありません。
カナダ・メディア・リテラシー協会の代表者として、そして全協会員の弔意を代表して、ここに心からお悔やみを申し上げます。私の祈りはこの悲しみのなかで、皆さま、そしてみどりさんのご家族と共にあります。
Jesuit Communication Project ジョン・プンジャンテ |