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メディア変革の担い手、ソウルの市民たち
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2004年8月末、久しぶりに韓国のソウルを訪れた。70年代末から80年代、90年代前半と、数回は来ているソウルだが、今回は空港をはじめ何もかもが新しくなっていて、大きく変化しつつある韓国の社会を身をもって感じた。つい最近までこの国が「近くて遠い国」だったと聞いても誰も信じないだろう。空港には、韓国ドラマのブームそのままに、若い日本人観光客があふれ返っている。
この度のソウル訪問は、韓国言論学会と日本マス・コミュニケーション学会が共催する日韓シンポジウムに出席するためだったが、私にとっては、そして一緒にいったFCTの高橋恭子さんにとってもそうだったと思うが、本誌で特集している6月の「アジア・太平洋フォーラム」に招いた2人のゲストスピーカーに再会できたのが、何よりも嬉しかった。チュンブク国立大学のキム・ヨンスクさんは多忙ななか長距離バスで数時間もかけてソウルまできてくださった。ジョ・ドンウォンさんとは事前にe-mailで連絡してあったので、彼の仕事場であるMediACTを訪問した。 MediACTが2つのフロアを使っているビルは古い建物だが明るくリニューアルされており、朝鮮日報をはじめ韓国の主要全国紙の本社やプレスセンターが周囲に立ち並ぶ目抜き通りにある。行動する市民たちの活動拠点がこんな中心街にあり、しかも大きなスペースを確保していること自体が、韓国におけるメディア変革で果たしている市民の力の大きさを物語っている。 ジョ・ドンウォンさんはメディア政策担当ディレクターだが、他にもいろいろな部署があって20数名の人たちが忙しく立ち働いている。撮影機材のレンタルサービスもしているので、オルタナティブメディアを制作する市民たちが多数出入りしている。そんななか、私たちは代表者の方に紹介され、ジョさんも同席して、2002年にMediACTを設立した経緯、韓国でダイナミックに進行中のメディア政策の変革、それに大きくかかわり続けているこの市民組織の多彩な活動について種々話をきいた。 6月のフォーラムで、オーディアンスは主体を確立し市民として「アクティブにコミュニケートする人」(Active Communicator)になる必要がある、とジョさんは強調していた。そのような市民こそが新しい理念を提示し変革の担い手となることができるのだと、改めて教えられたソウル訪問であった。(鈴木みどり 記) −『fctGAZETTE』No.84(2004年11月)掲載− |
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